透析看護師のお仕事
プライミング
プライミングの目的は、透析装置と血液回路の洗浄や気泡抜きです。簡単な手順としては、各機器を繋いだ後生理食塩水を流して充填。気泡を抜くために、さらに生食を流します。これで洗浄でき、異常があれば発見もできます。
最近は、逆ろ過透析液を用いた自動プライミングができる装置も出てきています。ボタン一つで作業が終わり、洗浄能力も高いそうなので、看護師としてはかなり助かるでしょうね。
透析観察
透析中に注意したいポイントは、患者さんの血圧や体調不良などの状態観察、除水量や血流量など機器とデータのチェックなどです。透析開始後は血圧が低下することが多いため、バイタルチェックは大切。患者さんとコミュニケーションを取りながら、状態を観察していきます。他にも、シャント穿刺部の観察や患者さんの楽な姿勢をとってあげるなど、看護師の業務は多岐に渡っています。
フットケア
透析患者さんの多くは、糖尿病の合併症から腎不全に至った方です。糖尿病の合併症のひとつである神経障害が進行している場合、ちょっとした靴擦れでも壊疽になり、足を切断する場合もあります。そのような患者さんにはフットケアが重要です。
まず大切なのは、毎日足を観察すること。少しの傷も見逃さないようにしましょう。さらに、靴の選び方や爪の切り方の指導、マッサージによるケアなどを看護師が指導します。
シャント観察
シャントとは、オペで動脈と静脈をつなぎ、充分な血液量が確保できるようにした血管のこと。血液透析に必要な処置です。
看護師には、患者さんへの日常のシャント管理の指導や透析中の観察などが求められます。長年シャントを利用していれば、狭窄や閉塞のリスクも高まってきます。シャント音を聞いたり、感染予防に気をつけたりと、患者さんへの指導が大切です。さらに、透析中にもシャントに異常がないかをしっかり観察しましょう。
患者さんへの指導
自己管理がとても大切な透析患者の日常生活。看護師にはそれをサポートする役割もあります。気をつけてもらうのは、食事管理・服薬管理・フットケアなどです。生活全般に渡るため、患者さんには複雑困難に取られがち。病気があり、さらに生活も変えるということで、精神的負担も大きくなります。看護師はさまざまな面で患者さんに指導を行い、サポートしていくことが求められています。